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2007年5月アーカイブ

最初に
 私が退職を考えているわけではありません。念のため。


月並みかもしれませんが、社長がいなくなっても、
その基本理念が会社に息づいていて経営戦略を変えながらさらに成長を続ける。
私はそんな会社の構築を目標にしています。

(※一般にビジョナリーカンパニーと呼ぶそうです。)


現代の大企業はほとんどこれが当てはまっています。

会社を設立すると、企業を育てたいろいろな創設者の方の苦労が身にしみます。
正直なところ、会社の構築は、もう少しは簡単だと思っていました。
(大きな間違いでした。)


でも、いろいろな方から教えていただいた話を総合すると、
私はその本当の苦労はまだ理解していないようです。


今、会社は順調です。少々とは言え、設立から全期黒字決算にできていますし、
キャッシュフローにも適切な余裕を持たせることができています。
*** まだ経営的に倒産の危機にあったことがないのです。 ***


でも、会社は一度は倒産の危機に会うと聞きます。
優秀な経営者はこれを乗り切ってきているのですよね。



先日、経営についていろいろ相談に乗っていただいている顧問税理士の先生と
打ち合わせした時に、「自分の力に依存しない強い会社を作りたい」との話をしたのですが、
それには、一般に300名の規模が必要なのだそうです。


私はこの話を「社長抜きの力で回る会社は、ビジョンや仕掛け、強い体制が
確立できており、当然のように300名を超える体制ができている。」と
理解しました。


ちょっと思いつくだけでも、やることは山ほどありそうです。
・技術だけではなく、リーダーシップやマネージメントの教育に力を入れる。
・教育にあわせて、承認や権限委譲を適切に行い、体制を常に強化していく。
・会社ビジョンに磨きをかけ、社内に周知・理解してもらい賛同を得ていく。
・ガバナンスを強化し、一枚岩の強い会社を目指す。

 ※ガバナンスとは
  企業統治のことで、企業内の内部けん制の仕掛けや不正が起きない仕掛けを
  作ることです。


こうして並べてみると、ほとんど着手できていないことに気付きます。
私も現地点ですべてやり方がわかっている訳もなく、勉強していかなければなりません。


「経営者たるもの1日16時間は働いて当然。」と聞いたことがあるのですが、
きっとこのことを言っているのですよね。

仕事の話が続いたので、今日はプライベートな話を・・・

タイトルにあるとおり、2月ほど前からダーツを趣味にしました。
これのおかげで仕事人間から少しだけ脱皮できているかも知れません。

現在の腕前はCフライト(※1)です。
だんだん上手くなるのが楽しいですね。
上達ペースは遅いのですが気長にやろうと思います。

※1:フライトは腕前を示すレベルで、上級者から初心者まで、AA,A,BB,B,CC,Cの6段階なのだそうです。
  私の場合は目指せCCフライト!(笑)

10032955291_s.jpg

写真は自宅に設置したダーツボードです。
買ってからわかったのですが、ダーツボードは見た目が渋いです。

最初から皺や、色ムラがあって、単なる工業製品とは違う味わいがあります。
ボードに近づくとちょっとシンナー(?)の匂いが気になりますが、
それでも気に入っています。


信頼関係の次は

先日IT系の仕事をしている方の交流会に参加してきました。


その交流会の中心にサーバー系に強い会社の社長の方と
そのコアメンバーとおぼしき2人の方がいらっしゃったのですが、
その時の3人はまさに家族のようでした。
求心力の高さに驚きです。


徳川家康の有名な言葉に
「家来には惚れさせねばならぬものよ」
があるそうですが、その社長の方は、まさにこれが実践できていると思える方でした。


私は(社員に対して)自分より事業に魅力を集めることばかり
考えていましたし、今後もそう変わらないと思います。


「信頼関係」はとても大切にしています。

私を含めて社内はけっこう仲良しでもあるのですが、
正直なところ「惚れさせる」は難しいなと思いつつ。。。


ここで思い出したのですが、1つやっていることがあります。
「どんな意見も尊重して受け止める」です。

 ※これは会社の会議ルールの1つにもなっています。
  「惚れさせる」ためにやっているわけではないのですけど。


どんなに忙しい時でも話を聞き流したりするなく、きちんと受け止める。
そんな当たり前のことが大切なのですよね。

以前にこのブログで触れていますが、
ソリューションの開発を進めるために、メンバーの増員を行います。


その採用広告をどうするかなのですが、
今回は通常の専門業者が運営する転職サイトへの登録に加えて、
自社ホームページからリンクする自前の採用サイトを用意することにしました。


※5/17現在、上記2点ともに準備中で、求人広告の開始は5/28から、
 自社サイトはもう少し遅れてのスタートになる予定です。


自前の採用サイトを用意する目的はただ1つ。
求職者の方により深く会社を理解してもらうためです。

(参照される数自体は、専門業者が運営する転職サイトに比べて
 比較にならないくらい低いと思います。)


たとえば、面接時もそうです。

私が面接するときは、十分な会社説明から始めるようにしています。
会社の概要、何を目指してスタートしたのか、その理由は何か、
目指すところはどこなのか、今の会社の段階は・・・。


まず、会社を理解してもらわないことには、始まらないと思っているのです。


私たちの会社がやっていることは真にIT業界への挑戦です。
会社のことをよく知って十分イメージして頂いた上で、

一緒に挑戦したいと思う方に集まって頂くのが、
入社する新メンバーにも、会社にも、さらには私たちのお客様にも
望ましい大きなメリットがあると信じています。

新事業の社内レビュー

本日、ソリューション展開の新事業プランの社内レビューを実施しました。

集まったのは6案。

自由参加としたにもかかわらず、忙しい中で案出しに参加したメンバーに
感謝しつつ、今の規模の会社としてはまずまずと評価しています。


※ソリューション案を出すのは、なかなか難しい仕事です。
 身の丈を考えた実効性のあるプランならなおさらです。


この先、案を絞り込みながらあれこれ考える期間、
つまりソリューションの詳細を定義する期間は
6月末までと期限を設定しました。


素案のブラッシュアップや、営業展開方法の検討など、
やることが目白押しではあるのですが、
近未来を考える事はなかなか悪くない仕事です。

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ところで、ソリューション展開を加速するためにさらにメンバー数を増やします。
今日は、その求人広告制作のための取材を受けました。


求人広告を作るための取材の受け答えは、あまり得意ではないのですが、
今日来社頂いたご担当者の方には、会社の実態だけにとどまらず、
なぜかいろいろ「思い」も話せたと思います。
「引き出して頂いた。」が正直なところです。


ありがとうございました。いい求人広告を期待しています。


ソリューション

今日はひとりさびしく休日出勤です。
でも、ひとりでいるオフィスはMy空間って感じで、居心地は悪くないですね。。。


さて、ソリューション展開の新事業プランの件、
私の案ができました。


プランを考えていると、次々膨らませたくなるのですが、
ひとりで先走っても仕方ないので、月曜日の社内プレゼンの地点までは
素案のレベルにとどめておくつもりです。


プランの内容は、テクニカルだけど、けっこう地味です。
ポイントは実効性ですからね。


会社の身の丈にあったソリューション提供で、
お客様メリットを最大化することが、今の当社の最上なのです。



ソリューションとは:

 端的に言えば「問題解決手段」のことです。
 プラン化して提案するタイプのビジネスになります。


 イメージしにくいですよね。具体的にはこんな感じです。
 (わかりやすさのためにポイントのみを説明します。)


 1.ソリューション提供者の準備
  ターゲットとする"問題"と"解決方法"を定義します。
  そして、問題解決のためのソフトウェアの基礎部分を用意したり、
  あらかじめ想定できる技術的な問題をすべてクリアにしたりします。


  目標は、短期間かつ低価格でのソリューション提供です。


 2.営業活動
  広告を使い営業活動を実施します。反響営業が基本です。
  (ターゲットの問題をもつ企業だけがお客様になり得るので
   飛び込み営業しても意味がありません。)


 3.お客様へのコンサルティング
  お客様から問題解決の相談を頂いたら、
  具体的な解決手法を検討するコンサルティングを実施します。


 4.カスタマイズ
  必要に応じて準備しておいたソリューションプランをカスタマイズします。
  ソフトウェアの基礎部分を使用したり修正したりしてシステムを構築します。


 5.提供・保守
  お客様に問題解決のためのシステムを提供し、必要に応じて保守・メンテナンスを行います。


設立当初からの会社の目標は「一流のSIerになること」です。


下請けから始める会社が多い中で、
私は厳しくても最初からSIerを指向して、元請けではじめることにしました。


元請けと下請けでは要求されることが全く異なります。
社員に、下請けをやりながら元請けのための教育をすることは難しいと考えたのです。



「小規模でもSIerは成立するのか。」が最大の課題になります。
成立すれば、より高いお客様メリットを提供することができます。


・単純に中間マージンを省くことができます。
 →価格メリットを提供できます。


・お客様先に常駐するスタイルだと、
 過去に開発したシステムの対応が難しくなりますが、
 自社内で開発するなら、後で発生するシステム変更にも無理なく、
 当初開発メンバーが担当できます。
 →メンテナンス要望にすばやく安価に対応。


でも、実際に難しい課題があります。
仕事の多い・少ないの波を乗り越えるのが大変なのです。

これは、絶妙な仕事量コントロールと頻繁なスケジュール調整でのみ
対応できる課題です。
結果的に私を含むマネージャの苦労は尽きないことになるのですが、
この苦労は買ってでもするべきものと考え、日々取り組むことにしました。


他にも経営の観点では、ピラミッド構造が生み出す
経営メリットを享受できないので、その分苦労も多くなります。
詳しくは別の機会に譲りますが、これは本当に大きいです。



けれども、社員からすれば仕事が面白くて仕方ない状態にできるのです。


・作業場所が自社。(一般には客先常駐が多いのです。)
・ソリューション展開などの事業へ参加できる。
・自分のスキルがいやおうにも高まっていく。
・お客様に直接サービスを提供できる喜びが得られる。


そうです。

当社のモデルでお客様メリットを追求すると、マネージャ、経営者は苦労しますが、
社員にもメリットが発生し、全体のパフォーマンスを高めることができるのです。


会社は社会の所有物であり、社会のためにあるべきだとよく言われます。
楽をして儲けることを第1目標にすると失敗するのもよく聞く当然の話です。


私はお客様視点の会社を目指しています。そして社員も大切です。


苦労を買って、IT業界の常識に挑戦することで、お客様メリットを追及し、
社員の幸せも確保するこの仕事が自分の任務だと思っています。


目標は一流のSIer構築です。挑戦は続きます。


お読み頂き、ありがとうございました。


IT業界の常識と、私がその常識に対して小規模SIerとして
どう挑戦しているかを前編と後編の2回に分けて紹介します。


IT業界はピラミッド構造になっていると言われます。

この場合のピラミッド構造とは1次請け、2次請け、3,4次請けの多段構造のことを指します。
では、まずそれぞれの一般的な特色から説明します。


1次請け(建設業でいればゼネコンに該当)
  メーカー、大手SIerなどのいくつかの会社が該当します。
  実力に加え、知名度も活用して大型案件を受注します。


  社員1人あたりの売上拡大のために、できるだけ下請けに発注するようにします。


  社員には上流工程とプロジェクト管理を担当させ、
  プログラミングはあまりしないことが一般的です。


2次請け
  1次請けの会社に次ぐポジションです。
  大企業でもこのポジションの会社は数多く存在します。


  契約単位はプロジェクトではありますが、売上はプロジェクト毎の
  人数×期間を実績で清算する契約が多く、その場合はリスクが少ない形態です。


  あとは1次請けが切り分けた大きな単位の機能に対して、
  一括で受注することも行われます。この場合の見積もり単位はプロジェクトです。


  実は経営的に最も成長力が確保でき、収益性・安全性にも富むポジションです。
  社員1人あたりの売上拡大のために、3次請けの会社から技術者を受け入れます。


  補足:1次請け、2次請けの両方を実行する会社も数多くあります。


3次請け・4次請け

  明示的な派遣業か、実質的に派遣業になっている会社が多いポジションです。
  営業活動は2次請けへの技術者のスキルシート送付です。


  売上は作業時間数で清算する契約がほとんどです。


  ここには人材を融通しあう図式があります。他社のスキルシートを受け取って、
  2次請けの会社に提案するのです。
  仕事をとった会社は、中間マージンで利益を得ます。


  参入障壁が低く、どう差別化するかが難しいポジションですが、
  人材を大切にすることで、定着率を高め、成長を図ることが基本となっています。


まさにピラミッド構造になっていることがおわかりになるかと思います。

ただし、この構造には問題があります。
お客様ではなく、作り手の理論で構成されていることです。
中間マージンが何重にも乗ってしまいます。


孫請け・ひ孫請けにまで及ぶこのピラミッド構造は
システム開発にとって本当に必要なのでしょうか。


(次回の後編では当社の挑戦を紹介します。)


Windows VistaのF10キー

ビジネス向けのシステムで利用するActiveXコントロールを

Vista対応する仕事をしていたのですが、1つ問題が・・・。


F10キーをキーボードフックできないのです。


Vista + IE7.0の環境で、Webページ上のテキストボックスにフォーカスがある時だけ、
フックが有効にならず、Altキーを押したときのように、メニューバーが表示されてしまいます。


Vistaは、このあたりはちょっと荒い実装になっているのでしょうか。。。


しばらく悩んであれこれ試した結果、キーボードフックではなくメッセージフックで
キー操作を取得できることがわかりました。対象のメッセージはWM_SYSKEYDOWN。


概ねのポイントは以下のとおりです。


・メッセージフックの開始はもちろん::SetWindowsHookEx API。(WH_GETMESSAGEを指定します。)


・GetMessageProcを実装して、対象のWM_SYSKEYDOWNで

 VK_F10のときにキー操作時に行いたい処理を実行。
 あとは、標準の動作を止めるために上記のタイミングで

 メッセージ構造体をクリアします。


上記の調整で見込み通り動くことが確認できました。

さて、あとはテスト!テスト!




追伸:Windows Vistaについて


新世代プレミアム Windows Vista(←かっこいいキャッチですよね。)は、

上記のような互換性や、XPの使い勝手の継承など、

注文をつけたくなるところはありますけど、

OSのあるべき姿を目指した素晴らしいOSだと思います。


ところで、コンポーネントデザイン社内では、

Vista発売開始時に社内標準OSの位置づけにしました。


ビジネス用途だと、XPでも十分と評価されることも多いと思いますが、
技術者が新しいOSをいち早く使うのは当然のことですよね。


システム開発を担う方ははやめに使っておくことをお勧めします。

ソリューション展開の新事業プランニングを社内公募から始めることにしました。
案をいくつかに絞ったのち、本格的な検討に入る段取りです。


最初の社内プレゼンは次の月曜日。
参加は自由としました。


告知から社内プレゼンまで5営業日ですが、ベンチャーはスピード感が命

「音が出るがごとく事業を進めよ」
 # どこかで聞いたようなフレーズですね。どこだったかな・・・。
 # どんな音か想像してくださいね。。。


自由参加なところもポイントです。
指揮命令系統だけで仕事をするより、参加型でやりたいのです。

そのほうが10倍面白いし、いい仕事ができると思っています。


自由参加だと、「どっちらけ」になる可能性もなくはないのですが、
実は事前に部長以上の参加を取り付けてあります。

ところで、新事業をプランニングする上で大切なのはアイディアではなく、実効性。
特に今の当社には奇をてらうプランは必要ありません。

集めたいのは、受け入れるお客様をイメージした上で、
現在の強みを生かした現実的なプランです。


もちろん私も1案用意します。これは本気で取り組みます。
忙しい毎日が続いていますが、
時間を捻出してあれこれ考えるのもまた楽しみの一つなのです。


10名体制に・・・。

今日から会社に新しいメンバーが増えました。これでちょうど10名。
社内のデスクレイアウトもちょっと変更。


メンバーが増えるのは、私が最も幸せを感じる瞬間の1つなのです。
連休明けでちょっとドタバタした幸せな一日でした。

プロフィール

山口達雄
山口達雄

SIerの社長ブログへようこそ。大規模システム開発のプロマネから、OSネイティブなプログラミングまでこなす現役エンジニアです。

SIerとは:「エスアイヤー」と読みます。情報システム開発において、コンサルティングから設計・開発・保守まで一貫したサービスを個別企業のお客様に提供する会社のことです。


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