ベンチャー企業が新規事業に取り組む企業だとするなら、当社はベンチャー企業に該当します。当社の事業モデルは自社プロダクトの開発・運営と、エンドユーザーから直接受注する受託システム開発です。
ベンチャー企業と似た言葉にスタートアップがあります。一般にスタートアップはベンチャーキャピタルから資金調達を行い、上場か売却を目標にします。この上場・売却はエグジットと呼ばれます。当然、これが最大の目標になります。
実際にスタートアップの企業を訪問すると、他の企業にはない独特の雰囲気を感じます。失敗を恐れず、絶対にエグジットするという意気込みが全社に浸透しているのだと思います。
当社は前述のとおりベンチャー企業には該当しますが、スタートアップには該当しません。エグジットは目標にしていません。代わりにゴーイングコンサーン(健全な経営を継続すること)を目標にしています。ベンチャーキャピタルから資金調達することはなく、資金調達は自己資金と金融機関からの借金です。
借金と言っても当社は実質無借金経営です。実質無借金とは、金融機関からの借り入れより現預金のほうが多いことを指します。一見無駄なようですが、急な資金需要で困らないようにX千万円の余裕資金を金利を払って確保しているのです。
ところで、スタートアップは数年程度の期限付きでエグジットを目標にします。これはベンチャーキャピタルの当然の要求事項です。
対して、当社も成長を目指していますが、その期限はありません。経営者(役員と私)は、成長速度より社員と顧客を大事にします。ゴーイングコンサーンで重要なのは安定した社員と顧客の存在だからです。私の時間は社員と顧客のために使います。これは求人活動に向けたポジショントーク。でも事実です。
ちなみに株主は大事にしません。株主は私だから(笑)
煌びやかさでは負けるけど、転職するなら非スタートアップのベンチャー企業は如何でしょうか。腰を据えてイノベーションに取り組めます。